小確幸
3月の台湾ではしゃぎすぎた反動か、3月末から気分が上がらず、4月に入って
忙しさが加わり、さらに自己嫌悪に陥ったり、他の要因もあってしんどい日が
続きました。
そんな中、休みにふらっと入ったユニクロで、ブルーナのくろくまくんTシャツを
しこたま買って引いたくじ。
」
実は何が当たるのか知りませんでした。前の人が「100円オフです」と
言われていたので、100円でも割引券がくればラッキーくらいに考えていたところ。
大当たりとな。
自分より、レジの人の方がびっくりして「今日朝から入ってますがこれ出たの
初めてです」さらには「お買い上げになった金額の半額以上する商品ですよ」
とまで言われてしまい、それは…申し訳ない…
でもこの大当たりでとても気持ちが楽になりました。
そのとき頭に浮かんだのが「小確幸」の三文字。
この言葉、中国や台湾のネット上の言説として見かけることがあり、そこで
知ったのでそちらで生まれた言葉だと思っていました。
村上春樹による造語だったのですね。ぐぐりました。勉強になりました。
ささいなことだけど、生きてたらたまにはいいこともあるのだなあ、
これでもうちょっとがんばれるかも、一瞬思いました。大げさですが。
…でもせっかく当たるのだったら何億円とか当たってくれたらと思うのが
小人物の悲しい性。
これで運を使ってしまったと考えるか、当たり癖がついたと考えるか。
とりあえず、もう少しがんばろー
今回買った台湾のコーヒー+α(201603)
台湾へ行ってよく買うものの一つがコーヒー。
近年、台湾のコーヒーが注目されるにいたったいきさつは、コーヒーブームとか地域振興策的な何かか、そういったものだと思っていたら、そんな単純なものでもないらしい。←詳しい人に聞いた
ネットで「台湾 コーヒー」で検索すると、阿里山のコーヒー(と、それを製品化している日本人業者のブランド)がまず出てきます。そういえば阿里山産のコーヒーは飲んだことがない気がする、そもそもこれまでどこのコーヒーを飲んだんだっけ、彰化と古坑と台東のは飲んだことがある記憶がある…とちゃんと思い出せず。そこでまさしくタイトル通り「備忘録」として今回買った・飲んだコーヒーを記録しておこうと思い立った次第。
今回、目的地のひとつ屏東の霧台でもコーヒーを作っていることは予習して、可能であれば入手したいと思っていました。しかし屏東入りするまで霧台へたどりつけるか分からなかったので、台湾コーヒーを見つけたら買おうと思っていたところ、霧台の前に行った南投で見つけて購入。
台展咖啡
「台灣咖啡」とありますが、具体的産地は製造会社のWebサイト 台展咖啡 を見ても不明。
→豆の色は薄くて浅煎りなのかな。味は酸味が強く感じました。お店で試飲させてもらったときは感じなかったので入れ方が悪いのかも。これまでに飲んだ台湾のコーヒーの中で一番酸味が強かった印象。
実際には霧台へ難なくたどりつけました。
霧台手工咖啡
詳細は霧台行きの記事(その5)に。
→現地で飲んだコーヒーは渋みがなく、酸味もあまり感じない。まろやか。でもコーヒーの主張は強い感じ。
パッケージ裏面に生産者(この下に阿桃の電話番号も入っている)手書きがなんともよく。
専門店やコーヒーの産地まで行かなくても、週末限定ですが台北の花博公園で開催されるファーマーズマーケットでも台湾各地のコーヒーを買うことができます。
2016花博農民市集‧TAIPEI EXPO‧Farmer's Market
各地の主に農業生産者がさまざまな生産物を並べます。毎週出店するところもあれば、週によって出店するところ・週ごとの企画で出店するところなど、さまざま。
台湾滞在最終日の土曜日に行きました。
100gとか200g単位で豆を買うこともできますが、ここでよく買うのは「濾過式隨身包」ドリップバッグになっているタイプ。数パックが箱に入って売られていることが多いですが1パック売りをしてくれるところもあります。割高だけれどもいろんな産地の豆を試すことができ、お土産に少量配るのにも重宝しています。そうして買ったものいくつか。
初鹿有機咖啡
初鹿有機咖啡園、住所は台東卑南郷とあります。
→やはり浅煎り?味は苦みと酸味が極めて弱く、良くいえばクセがない(逆にいうと個性がない)。飲みやすいといえば飲みやすいけど、コーヒー飲んだ感は薄い。
ただ、台湾のドリップバッグは日本のものに比べて入っている粉の量が多く、その分お湯を注ぎすぎてしまったのが原因かも。まだあるので次はお湯を少なくしてみよう。
拉拉吉珈琲
前出の台灣咖啡が阿里山産でなければたぶん人生初めての阿里山のコーヒー。 表記が「咖啡」でなく「珈琲」だ。
花東縱谷咖啡
花蓮のコーヒー。
→上記二種、いっしょに入れて飲み比べてみました。拉拉吉の方は独特の香り、柑橘系というか酸味を含む感じの香りがします。それが豆由来のものか付けられたものかは分かりません。でも味に酸味はあまり感じません。これまで飲んだ台湾のコーヒーの中では比較的苦みが強い方(でも強すぎるわけではない)。
花東の方はそれに比べると香り・苦みはそこまで強くなく、でもしっかりした味です。
全般的に、台湾のコーヒーは味・香りともに柔らかいというか尖っていないというか、マイルドなものが多い印象です。それが豆の種類によるものなのか焙煎によるものなのかは分かりません。焙煎は深煎りではないように思いますが。
以上あくまで個人の感想。昔、インスタントコーヒーのCMで登場したような「違いが分かる」人間ではないので、気のせいと言われたらそうかも。
【+α 番外編】
実は花博農民市集、コーヒーを買う6日前の日曜日に一度行き、その時は後の日程を考えてかさばるコーヒーなどは買いませんでした。何となく回っていてふと目に入ったポーチ、おばちゃんが「これ便利よー手作りだし」と宣伝していたポーチが気になって購入。
一見、普通の布ポーチですがお気づきでしょうか
ファスナーを開けると中が二室に別れています。
これが思った以上に便利!これまで使っていたポーチの中でぐちゃぐちゃになっていたものたちがすっきりまとまる。しかも求めていた大きさ!こういうのがほしかったのですよ。
台湾で買い物するとき、よく同じものを二つ買います。一つは使用して傷んだときのためのストックだったりあるいは人へのプレゼントだったり。ですがこのときはなぜか一つでいいや…と思い一つしか買いませんでした。失敗した。もう一つほしい!
それで次の開催日の土曜日に行くと、これをひろげていた攤子はなく、おばちゃんの姿も見えず…あとで公式サイトで調べると、その位置は「縣市特展區」週ごとの企画エリアで、買った日は宜蘭の日。ということはあのおばちゃんは宜蘭から来ていたのかなあ。そのとき攤子の表示に「社區媽媽手工」と出てたのだけは記憶しているのだけどほかに手がかりもなく、ネットで検索しても見つけられず。ああ。
…一つ入手できただけでもよしとしよう。
これをどこかで見かけた方、オススメです!
ところで近年こうした週末市場は増えているのでしょうか。台北だと善導寺近くにもあると帰国してから知ったので、次回行ってみようと思います。
こちらは新北市農會が運営しているもよう(花博公園のは台北市農會)。
また台北で年に一回、コーヒーの国際的イベントも開催されているらしい。基本的には業者向け(よくあるパターンだと基本は業者とメディア向けで最終日のみ一般開放、門票購入のうえ入場可?)だと思うけれど面白そう。
2016年は11月18~21日。…この時期に台湾へ行くのは絶望的に無理だなあ。
第2外国語に中国語をおすすめする理由?
今日、Twitterを眺めていたら #第2外国語に中国語をおすすめする理由 なるハッシュタグでツイートが大量に流れてきた。
うーん、おすすめする、ですか。
最初はふむふむと読んでいたのですが、途中からおすすめする理由というよりは、自己の知見のひけらかしというか、他者との差異をいかにつけるかが目的化しているように感じ、そもそもTwitterでの大喜利大会とはそのようなものなのでしょうが、ふだん同様の大喜利大会を目にしても何とも思わないのに、嫌悪感がふつふつと湧いてきました。
なぜだろう。
中国語を勉強している人・習得した中国語を使いこなしている人・あるいは中国語ネイティブが、その良さ・必要性を理解していることは分かる。でも、それはその人の興味なり属性なり職業なりの背景と不可分のものであって、それがない人に押しつけてもなあ、というのが理由かなあ。
といってみたものの、これもとってつけた理由のような気もする。
そこで?あえて中国語をすすめない理由。
○中国語を学ぶと…
→たまに英語を話さなきゃいけない状況で変な声調を付けて発音してしまい指摘される。声調がないと不安になる。
→同上の状況でYou can speak English ma? などと言ってしまったりする。maってなんやねん。
→英単語women・nameに至っては瞬時に正しい発音ができない。
→手書きでメモや文章を書くとき、常用体と簡体字を混同する。自己完結している分にはいいけれど、他人に手渡すものだと怪訝そうに見られる。
→あとから例えばドイツ語も勉強したいと思っても、格変化や動詞の活用で挫折する。なんで名詞に男性とか女性とか、ましてや中性って意味分からんし!と逆ギレする。
いずれも実体験なのですが、まあ正直、個人の努力で克服できるものだと思われます(母語の日本語以外に三カ国語できる友人には、大半は習得外国語のコードスイッチングの問題だからと言われました)。
中国語に限らず、語学に限らず、何でもそうだろうけれど、やれば世界は広がると思う。
春だし、新しいことを始めるにはいいと思いますよ。
屏東霧台にて その6(結) 霧台からの帰路
小学校のスクールバス。赤の斜線は百歩蛇をデザインしたもののように見えます。
そろそろ4時半の帰りのバスに乗るべく、バス停に向かいます。
夕方になって小雨さらに濃霧となってきました。
そしてバスには人が大勢乗っているように見えます…
発車15分前にして満員、なおかつすでに立っている人が二人。
あの坂道を立って揺られていくのかー。
まあ、仮にもっと早く来て座っていたとしても、乗客を見渡すとほとんどが自分よりずっと年が上のお兄様お姉様方だったので、席を譲っていただろうと思えば、同じことだっただろうと予想されます。
帰りのバスの横に、霧台郷内をまわるコミュニティーバスが停車していました。
この「好茶」は八八風災後に新好茶村が集団移転した新新好茶村でしょうか。興味深いところですが日帰りで行くなら三地門を起点にしないと難しいでしょうか。あるいは宿泊するか。
そうこうしているうちにバス発車。れっつごー。どんとこい!激坂下り。
霧台郷公所の北に位置する神山地区。ここも興味がある場所ですが今回は行けませんでした。特に霧台耶穌聖心堂、魯凱の人を模した作りの椅子など、いつか見てみたいです。
帰りの山道はほぼ急な下りのみ+濃霧という要因によって、車はスピードを抑えていたため危惧したほどは揺れませんでした。むしろ平地に入ってからスピードが上がり、それからの方がしんどかったくらいです。
水門からさらに学校帰りの高校生が乗り込み、車内密度はさらに高まりました。
それもあり、行きの車窓で見かけて気になった昌黎祠を見るために内埔で途中下車しました。
今回、屏東旅行にあたってメインの霧台については少しは予習してあったのですが、屏東の中心地については地図を見るくらいで何も下調べしてありませんでした。屏東のホテルに入ってから地図をみて「韓愈の祠があるのかーめずらしい。どこだろーでも中心地からは離れてるのかー」くらいに思っていたのを、期せずして行きの車窓から発見したのでした。
向かって左は媽祖廟。
内埔まで来ると、潮州方面へ通じるバス路線もあり、屏東車站まで戻るバスの本数も増えます。内埔も他にもいろいろあるようで、ちゃんと調べて来ればよかったなと。
潮州から来たバスに乗り、無事に屏東中心部まで戻りました。
日本で下調べしていたときにはどうなることかと思っていましたが、無事に霧台へ行ってくることができました。
今回、時間的な制約で(というかツールド台湾観戦が主目的だったため)魯凱文物館のメインの部分を見ることができなかったし、神山集落も行くことができなかったし、愛玉も食べられなかったし、そして霧台のとあるお店でいろいろ話してくれた兄ちゃんにもう一度会いたいし、いつかまた行くことができたらなあと思っています。
次は天気のいい季節に。
…そのためには現実に戻って働かねば。
屏東霧台へ その5 霧台にて(後編)
教会を出て歩いてきたのと反対方向へ進むと岩板巷へ出ます。
整備されたのは最近のようです。頁岩で作られた家屋が並び、歩道の両側も頁岩で整備されています。民宿やお店もあり、お店は平日のためか閉まっているところが多かったです。休日であればもっと賑やかなのでしょう。
ピンぼけですが白いのは猪の骨。
家々の壁面の彫刻は、装飾であるだけでなく意味合いのあるものらしい。
屋根も石ぶき。
省道台24線をはさんでこれまで来たのと反対側へ下りてみます。
奥の、枝が橫に広がっている樹が桜花王。桜の盛りは過ぎていました。
多くの家に十字架、そのほとんどが木製の十字架が掲げられています。
宗教・宗派は何であれ、台湾では人々の信仰心を実感することが多くあります。
来た道を戻ります。整備された歩道のほとんどに壺があしらわれています。壺には百歩蛇。
魯凱文物館で見た説明によると、魯凱族に伝わる壺は公壺・母壺・陰陽壺の三種類あって、百歩蛇の文様は公壺だとか。
新しいものはぴかぴか。
小学校へ上がっていく道にあるものは比較的早くに作られたもののよう。土台はやはり頁岩。
再び小学校前の広場に出ます。
ツールド台湾のゴールも近づき、人が集まってきました。
蜻蛉玉をモチーフにしたオブジェなのか遊具なのか(実際乗りこなしている人も見かけた)広場の中心にあります。
イベントということで、出店もありました。
阿桃姐さんの自家焙煎珈琲をいただきました。
阿桃姐さん曰く「日本がコーヒーを植えていって、それから飲んでいる。そのあと国民党がやってきて植えていったお茶は私たちの口には合わなかった」と。こちらが日本人であることを踏まえての言葉であるのでしょうが、そのようにおっしゃっていました。
ほかにも紅藜小米酒を試飲させてもらいました。
このあと地元のお兄さん、日本語世代のおじいちゃん、ツールド台湾の撮影クルー集団(マレーシア人)とわいわい過ごしました。自分のコミュニケーション力のなさに愕然としつつ。語学力だけでなく、他者とコミュニケートする力は、どのようにして涵養するのでしょう。だれか教えて~
レースのゴールは残り150m地点で見ました。
三地門から約20Km、一箇所の下りを除いて平坦なし上りっぱなしのハードなコースでした。NIPPO - Vini Fantiniの福島監督も「すごい坂やね、でも楽しいとこやね」と。後半はトレーニングしがいがあると意味でしょうか。台湾ナショナルチームのメンバ―もここで大会直前トレーニングをしていたようです。
この日、一般のサイクリストたちも大勢自走でやってきていました。
↑この人は選手ではなく自走でやってきたサイクリスト。入山手続きはどうするんだろう。山友服務站で必要事項書くだけでいいのだろうか。
ゴールと表彰式を見て選手関係者も去ったあと、遅いお昼にしました。
奥から竹筒飯・小米粽・吉拿富。吉拿富は包んだ葉ごと食べられます。香りがあっておいしかったです。
こちらの外観撮り忘れました。お店の名前は「集樸果」台24線沿いにあります。
屏東霧台へ その4 霧台にて(前編)
屏東霧台郷
海抜1000メートル近い、魯凱族の人々の暮らすところ。山を越えて東隣は台東。
集落の中心に小学校。
休日であれば参観できるそうです。この日は木曜日だったのでここまで。
壁面には魯凱族の象徴、百合。
小学校の隣は魯凱文物館。この日はツールド台湾最終日でゴールの設営中。
柱は頁岩。百歩蛇や手を繋ぐ人々、実物はずっと鮮やかな色あいです。
文物館の横の坂を上ると霧台郵便局があります。
ポストの装飾が美しい。黄色と赤の三角形の連続は百歩蛇の図像化でしょうか。
台湾で一番海抜の高いところにある郵便局だそうです。営業は火・金のみ。
さらにを上ると頭目の家に出ます。その横の階段を上ると霧台基督長老教会。
当地の芸術家、杜巴男氏による建築。茂林國家風景區管理處 内の記述によると氏の生前最後の作品だそうです。
エントランスの塑像は教会建設に尽力した魯凱の人々。写真が切れてますが丸太を引っ張っています。
木製の十字架。
椅子の側面の彫刻は魯凱族にとって重要な意味を持つ百合と壺。
教会1階の窓から小学校の全景が見えます。
山から霧が下りてくるのが目に見えます。曇りではなく霧。
屏東霧台へ その3-霧台まで
いよいよ霧台入山の検問所、山友服務站。
ここでパスポートをチェックされるのか、少なくとも司機がバスから下りて
手続きするのかと思いきや、パスポートチェックもなく車はほとんど停車せず
タッチアンドゴー状態。
車内から写真を撮ってみるもこれが精一杯。
ここから本格的な山道が始まります。
雨ではありませんが霧が濃くなっていきます。隘寮北溪が下に見えます。
一度下って谷川大橋を渡ります。2009年の八八風災で破壊された旧橋のあとに建設された立派な橋です。
谷川大橋全景。
山肌が露わになった土砂崩れの跡があちこちに見られます。八八風災の痕跡でしょうか。
ボケボケですが霧台郷公所。あと少し。
大武部落への分かれ道。大武部落は魯凱族の最も古い集落の一つとか。とても気になりますが、自動車・バイク・自転車など、自分の足がないと無理ですね。
9時20分霧台到着。屏東車站を出て順調に進み約1時間30分で到着しました。